わくわくするような未知の知との出会い

GOTO Hiromitsu

金沢大学大学院 / 数物科学専攻 博士後期課程 / 理論物理学研究室

私は「物質を構成する最小単位」である「素粒子」の現象論を研究しています。 素粒子物理学は20世紀の半ばに生まれました。 「物質とは何か?」「どうやって今の宇宙が生まれたのか?」... 自然法則を記述する究極理論を見つけたいという本能的知的欲求を原動力とし、 この素粒子論の研究は数多の研究者の手によって推し進められてきました。 そして2012年にCERNの大型ハドロン衝突型加速器(LHC)でのヒッグス粒子の発見によって、 私たち素粒子論研究者は素粒子を記述する強力な理論、「標準模型」に到達したのです。 素粒子の標準模型は、私たちが「見ることのできる物質」を正確に記述する強力な理論です。 しかしながら、この「見ることのできる物質」は宇宙全体の約5%にしか満たないということが、 最近の宇宙観測によって明らかになったのです。 宇宙の大半を占める「見ることのできない物質」を理解すること、すなわち暗黒エネルギーや暗黒物質を理解し、 ニュートリノの質量や、反物質が存在しない現在の宇宙などを説明することができる理論とは何か。 「標準模型を超えた理論」の探求が、私たちに課せられた新たな課題です。 私は素粒子現象論の立場からこの困難な課題に挑戦しています。

理論物理学でデータマイニングを理解する!

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最近、人工知能やビックデータといった言葉をよく耳にします。機械学習(Machine Learning)や深層学習(Deep Learning)。データマイニングによって新たな価値観が創造されることが期待されています。このようなデータマイニングには様々な解析手法が存在し、近年ではフリーソフトを用いて誰もがデータマイニングできるような時代になってきました。 これらの基礎となっているのは統計学です。この本棚は、当たり前にデータマイニングできる時代の中で、そのブラックボックスも理解するスペシャリストを目指したい人が、理論物理学における統計力学やくりこみ理論の知識によって、人工知能やデータマイニングに対する本質的な理解を目指すものです。近年注目されている深層学習は、実はなぜ上手く機能するのか理解されていません。最初の1冊で統計物理学、特に「くりこみとは何か?」を学んだ上で、それ以降の本で物理と情報、人工知能との融合を感じてもらえればと思います。そして、理論物理学の視点から深層学習の理解に挑戦してくれたらと思います。

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相転移・臨界現象の統計物理学 新物理学シリーズ

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岩波講座 物理の世界 物理と情報〈3〉ベイズ統計と統計物理

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ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装

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深層学習 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)

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