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理論物理学でデータマイニングを理解する!

2015-08-13 18:23:43 +0900 written by GOTO Hiromitsu

最近、人工知能やビックデータといった言葉をよく耳にします。機械学習(Machine Learning)や深層学習(Deep Learning)。データマイニングによって新たな価値観が創造されることが期待されています。このようなデータマイニングには様々な解析手法が存在し、近年ではフリーソフトを用いて誰もがデータマイニングできるような時代になってきました。 これらの基礎となっているのは統計学です。この本棚は、当たり前にデータマイニングできる時代の中で、そのブラックボックスも理解するスペシャリストを目指したい人が、理論物理学における統計力学やくりこみ理論の知識によって、人工知能やデータマイニングに対する本質的な理解を目指すものです。近年注目されている深層学習は、実はなぜ上手く機能するのか理解されていません。最初の1冊で統計物理学、特に「くりこみとは何か?」を学んだ上で、それ以降の本で物理と情報、人工知能との融合を感じてもらえればと思います。そして、理論物理学の視点から深層学習の理解に挑戦してくれたらと思います。

1 相転移・臨界現象の統計物理学 新物理学シリーズ

本のおすすめ度:4.3

この本は学部レベルの統計力学をマスターした学生を対象に書かれた統計物理学の専門書です。私は学部4年の統計力学の学習の際にこの本のお世話になりました。特に1章と3章でミクロとマクロをつなぐ物理、「くりこみとは何か?」を感じ取ってもらえればと思います。物理的な描像を把握することだけに重きをおけば、初学者でも十分理解できるのではないでしょうか。

2 岩波講座 物理の世界 物理と情報〈3〉ベイズ統計と統計物理

統計学や統計物理に関する知識を前提とせず、やさしい数式のみを使って書かれています。読書感覚で読めますので、「理論物理学」という言葉に苦手意識がある方は、こちらのシリーズをお勧めします。

3 ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装

本当にゼロからでも学べる深層学習の入門書。「理論物理学」も少しの数式も身体に異変が出る方はこちらの本からをオススメします。2冊目からスタートされた方は、統計物理で見た式がちらほら出ていることに気がつくでしょう。1冊目から初めている方は、ミクロとマクロの繋がりが非常に明確になると思います。実装したい人は、ぜひTensorFlowのTutorialにも挑戦して見てください。

4 深層学習 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)

本のおすすめ度:4.1

深層学習のマシンをより深く学ぶための本です。1冊目から比べると物理からは離れているように感じますが、1〜3冊を経てから読むあなたは、各所に物理を見つけることができると思います。こちらの本は実装よりもお勉強という感じなので、深層学習を深くまで学ぶには良い本になるのではないでしょうか。これ以上は、3冊目や本書の参考文献を辿ることがいいでしょう。