わくわくするような未知の知との出会い

物理学とは何か?物理を学びたい人・学んでいる人にお薦め!

2015-08-11 21:10:16 +0900 written by 竹内 雄哉

物理学とは何か?何を目的にしているのか?とよく聞かれます.この本棚では,これらの問に答えてくれる本を4冊紹介します.物理学を他の学問から区別する点がどこにあるのかを理解し,そして物理学の目的が自然現象の解明ではないことを感じて下さい.最初の2冊はどの年代の方にとっても読み易い本です.特にこれから物理を学ぶ高校生にお薦めです.残りの2冊は大学の学部で物理を学んでいる人,または前の2冊を読んで近代物理学の偉人の考え方をより深く知りたい方にお薦めします.

1 物理学とは何だろうか〈上〉 (岩波新書)

本のおすすめ度:4.8

学部一年次に読んだ本.もしこれを読んでいなかったら,高校物理の延長として予め答えがわかっている問題を以下に解くかということが物理だと勘違いしていたかもしれない.未知の問に物理学のアプローチで望む際,物理学者は何に拘るのか?

2 物理法則はいかにして発見されたか (岩波現代文庫―学術)

本のおすすめ度:4.8

こちらも学部一年次に読んだ本.数学と物理が得意な人は必読です.この本を読めば数学と物理の論理法が間逆であることがわかります.その違いを認識することでまた物理学の考え方の根幹に触れることが出来ます.

3 部分と全体―私の生涯の偉大な出会いと対話

学部時代に量子力学を学び始め,全く理解できなかったので読んだ本.当時この本を選んだ理由は著者のハイゼンベルグが量子力学を創った物理学者のうちの1人だったから.なぜこの時代の人は古典力学に代わる新しい物理学が必要だと考えたのか?そして今までの常識をどのように捨てさり,非常識を新たな常識へと導いたのか?アインシュタインやパウリ, ボーアなどの偉人との議論が対話形式で書かれた本書は,当時の学者の考え方・思想が明快に描かれており,物理だけでなくあらゆる分野での思考法の参考になります.

4 科学と仮説 (岩波文庫)

本のおすすめ度:4.9

学部四年次,理論物理の研究室に配属されてから読んだ本.難解だが可能なら学部の早いうちに読むべき本.筆者のポアンカレは数学者として有名だが物理学においても超一級の業績をいくつも残している.仮説をたてる際,そこにはある価値観が必ず入り込む.物理学の幾つかの分野において,どのような価値観が仮説に反映され,そしてその仮説と事実をどのように近づけていくのかが例と共に述べられている.純粋な物理学者ではない著者が見た,物理学の考え方とは如何に.