わくわくするような未知の知との出会い

国際社会のルールを知る.国際法から世界を見てみませんか?

2015-08-03 18:17:38 +0900 written by 鈴木 遼平

国際社会は,あるべき社会をめざして国際法というルールを作りました.戦争のしかたにもルールがある,海や宇宙の使い方にもルールがある.そんな国際社会のルールを知ると,これまで見えていなかった世の中の仕組みや平和を脅かす脅威の存在,はたまた貧困や人権・環境問題といった,地球規模の課題を考える力が養えます.なんで戦争は無くならないのか?どうしたら平和な社会が実現するのだろうか?そんな問を考える土台を提供するのが,国際法というルールです.これまで法学にふれたことがない方から大学で国際法を学ぶ方まで,幅ひろく学べる本棚になっています.

1 国際正義の論理 (講談社現代新書)

本のおすすめ度:4.3

国際法や政治に入る前に,導入として読むのに良い本です.法とは,何が正しいか・何が正しくないかを考えるモノサシのようなものです.では,その正しさとはどのようなものだろうか?苦しむ人を助けるためなら,法を破ることは「正しい」ことなのか?戦争をすることは,かならず「正しくない」ことなのか?近年話題の”人道的介入”や"国際正義"を考えるとき,その考え方を示してくれる一冊です.

2 人道的介入―正義の武力行使はあるか (岩波新書)

国家は,自分の国のことは自分で決める権利と他の国の権利を侵さない義務を持ちます.では,他の国で人々が虐げられているなか,隣の国はなにもすることができないのでしょうか?このことを考えるのが「人道的介入」の議論です.この本は,これまでの歴史の中で国際社会が経験してきたユーゴ空爆・ソマリア内戦・ルワンダ紛争などを事例として検証し,「平和とはなにか」「人道的とはなにか」を考えます.

3 新版 国際法

国際法を深く学びたい玄人・大学院入試や外交官試験を受ける方向けの本です.様々な判例・学説を重視し理論をベースとした国際法学とのバイブル的な本.他の国際法教科書では満足できない方や一通り国際法を学んだ方はこの本に挑戦してみると良いと思います.ただし,【新版】以降,改訂版が出ていないため,最新の判例や条約には対応していません.あくまで理論・主要判例を詳しく深く学びたい方向け.

4 国際法 第5版 (有斐閣Sシリーズ)

本のおすすめ度:4.5

大学1・2年生や独学で国際法を学びたい人向けの導入書.国際法のすべての分野がカバーされているにも関わらず,ソフトカバーで各章20頁程度で端的にまとめられています.特徴として,①国際法の基本的な性格・原理・歴史を理解しやすい,②国際法と日本の関係(PKO法や大戦後の日本など)をよく理解できると思います.教科書として手にする一番最初の本として良いと思います.

5 法における常識 (岩波文庫)

国内法をメインに勉強している方におすすめです.法学の基礎,特に法哲学や法理学を理解するのにひろく読まれている古典書です.法は,人々の社会生活の歴史の中で絶えず考えられ,作られ,変えられてきました.しかし,その根底にある法というルールの本質は不変で普遍であることを示してくれます.国内法には馴染みの薄い「慣習法」「衡平」といった英米法由来の”ルール”を知ると,より立体的に法を見られるかもしれません.