1ドル120円→100円!円安?円高?~国際経済学的思考~

2016-08-21 09:04:13 +0900 written by Mizuki Tsuboi

1ドル120円から1ドル100円になりました!さあ、これは円高でしょうか、円安でしょうか?(答えは円高!)さて、円高は私たちの生活にとって良いことでしょうか、それとも悪いことでしょうか?円高は、輸出にとって良いことでしょうか、それとも輸入にとって良いことでしょうか?1ドル何円って、日々変わっていきますが、いったい何がそれを変えているのでしょうか?これらの問いには、大学1・2年レベルの国際経済学の教養があれば答えられます。いわゆる「グローバル化」した時代に住む私たちに必要不可欠な思考道具を学びませんか?

1 International Economics: Theory and Policy, Global Edition

世界中の大学で長年にわたり使われている、ノーベル経済学賞受賞者クルーグマン教授による国際経済学の名著です。現在の版では、国際通貨基金チーフエコノミストのオブスフェルド教授と、国際経済学の権威メリッツ教授も著者に加わり、国際経済学のボスたちが書き上げたすごい教科書になっています。ボスだからこそ書ける、数学を極力避けた言葉と図による巧みな説明で、大学生・社会人を問わず理解出来ます。また、結論を言ってしまうと、内容が豊富すぎるので、この本1冊を読むだけで「国際経済学マスター」と言ってしまってもOKです!

2 Macroeconomics

「国際経済学」の半分は「マクロ経済学」と融合しています。なので、国際経済学の教科書1冊を読む前に、とりあえず全体像をつかんでおきたいという方は、マクロ経済学の教科書の国際経済学の部分を読む方が良いかもしれません。このマンキューのマクロ経済学の国際経済学の部分では、為替レート等の基本的な話題が、巧みな言葉遣いときれいな図のコンビネーションで見事に説明されています。また、ケーススタディも充実していて、自分が学んだことがすぐに、現実問題を理解する時に役立つということが実感出来ます!

3 Macroeconomics (7th Edition)

マンキューの本の紹介でも書いた通り、「国際経済学」の半分は「マクロ経済学」と融合しています。このブランシャールの本の方でも、国際経済学の話題に結構章を割いてくれています。しかも、マンキューよりも多くの話題を扱っているので、マクロ経済学と国際経済学が同時に学べて「一石二鳥?」でお得かもしれません。内容は図と言葉による説明が主で、しっかり学べば「日銀の金融政策」とか「アベノミクス」とかが「1ドル=何円?」にどのような影響を及ぼすのかを理解し、加えて予測することも出来るようになります。

4 国際経済学 国際金融編 (Minervaベイシック・エコノミクス)

上で洋書を紹介しましたが(すべて翻訳アリです)、洋書の難点は「分厚い」所です。その点、この本は少々、入門経済学の知識や高校2年生の文系レベルの数学を使ったりはしますが「薄い」割に、基礎から応用まで幅広くカバーしてくれています。要点をサクッとまとめてくれていて、すごくコンパクトです。ギリシャの債務危機など、現実の話題にも触れてくれているので、読んで損しない一冊です。最終章辺りは、大学院への入り口レベルを、見事に高校文系数学レベルに抑えて解説していて、ここがこの本の最大の魅力ではないかなと思います。

5 Foundations of International Macroeconomics (MIT Press)

(エラーでこの本が最初に来ていたら、クルーグマンの本から見て下さい)この本は、完全に大学院生向けの本ですが、数学的な難しさは出来る限り抑えられています。また、著者たちも「この本が分厚くなったのは、丁寧に説明したからです」と宣言しています。大学院レベルの国際経済学の魅力は「時間を越えた取引」を考慮している点です。例えば、大学レベルだと「今日のみかんと今日のりんご」の取引で終わりますが、大学院レベルだと「今日のみかんと3日後のりんご」の取引のように、より現実的(かもしれない?)なことを学べます。

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