わくわくするような未知の知との出会い

国際援助を正義と倫理の観点から問い直す

2015-06-17 04:30:59 +0900 written by Naka Ei

国際倫理学とは、国家と国家との間の倫理的関係や、それに基づいてどのような行動がなされるべきか、また現在存在している状況をどのように評価・批判するか、といったことを学ぶ学問です。この本棚を読むと、年間数百万人に及ぶ貧困死に対してどのように向き合えばいいのか、移民や南北問題・環境問題など国境をまたいだ問題をどう考えたらいいのか、その視座を手に入れることができます。より多くの問題を倫理・正義の観点から学んでみたい方はこちらの本棚をどうぞ。道徳の授業が嫌いだった人のための道徳哲学: http://mitorizu.jp/shelves/213

1 貧困の放置は罪なのか――グローバルな正義とコスモポリタニズム

本のおすすめ度:4.5

比較的読みやすく、また「国際倫理」の問題主題としては最もわかりやすい「貧困死」を第1章に置き、世界の格差問題を倫理や政治、政策といった様々な観点から論じています。文体が硬くないため、比較的読みやすいと思われます。

2 国際正義の論理 (講談社現代新書)

本のおすすめ度:4.3

文明、貧困の放置、人道的介入など多くの「正義論」(ないしグローバルな正義)の問題は「国際倫理」の領域と重複する部分が大きいです。比較的読みやすく、多くの題材を扱っているのでオススメです。

3 なぜ遠くの貧しい人への義務があるのか―世界的貧困と人権

本のおすすめ度:4.1

ポッゲの本は、先進国と途上国との間にある義務関係が存在するのか、あるとしたらどのような義務なのか、といったことに興味があるなら必読の一冊です。

4 国際倫理学 (岩波テキストブックス)

様々な問題に対する(例:難民)「コスモポリタニズム対アンチコスモポリタニズム」という対立構造の説明を通して国際倫理学の全体を見通せる一冊。国際政治の知識も必要になる部分があります。

5 世界正義論 (筑摩選書)

非常に広範に及ぶ世界正義論を大胆に5つに分けることで(筆者は折に触れてこれらは本来不可分のものであると言及していますが)問題の要素が分解され、全体を把握するのに最適な本です。しかし、それぞれの分野ごとに非常に多くの議論内容が描かれており、それぞれの知識がある程度求められるので上級本としました。

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