あなたは独学に必要な4つの視座を持っているか:戦略、インプット、抽象化、ストック

独学をしたいと思ったとき、すぐさま本屋に飛び込むのは失策である。教養を身につけ、それを活用出来るようになるためには4つの大事な視座があるのだ。

この連載について

知の見取り図は「何かを学びたいと思ったとき、その一歩目になる場所」を目指しています。とりわけ信頼できる学知においてそうです。しかし、知の見取り図を使うときは多くの場合が教養を身につけるための独学になると思います。人に教えてもらえるような環境とは違う中で、何をどんな風に学んでいくのか。そんな「独学」についての連載【人生百年時代の独学の価値と方法】をしていくことにしました。

この連載の初期は山口周さんの「独学の技法」という本を下敷きにしていきます。2017年11月に出たばかりの本であること、またその内容が一般的な独学の本よりもはるかに構造化されていることが理由です。連載の続きを待っていられないという方は是非書籍を購入して読んでみてください。

連載:人生百年時代の独学の価値と方法
vol.1なぜ今独学なのか? 4つの社会的要因から独学と教養の価値を考えよう
vol.2 あなたは独学に必要な4つの視座を持っているか:戦略、インプット、抽象化、ストック vol.3人生百年時代の教養:独学に戦略が必要なのは「時間とインプット方針」が重要だから
vol.4教養を身につけるための独学におけるインプットの重要性
vol.5独学の肝は、学んだ知識を「抽象化」して「異文脈適用」させるところにある

 

独学を考える4つの視座

激動の社会の中で、多くの人が自ら新しいことを学ぶ重要性を感じているはずです。しかし、いま組織に所属している人の多くは「新しいことを学ぶには一人で学ぶほかない」状態のはず。大学受験やテスト勉強と違って、期日や過去問がない分野を学びたい人も多いでしょう。そんな人にとってとても重要な4つの視座を紹介します。これらは全て次回以降の記事で詳細を紹介致します。

1.戦略

まず最も重要なのは戦略です。「何かを学びたい」と思ったときに、すぐに本屋に行って目についたものを読んでいく。そういう学び方もあるでしょうが、そこには戦略がありません。戦略とは「目的を達成するための最適な方法」であると仮に定義しましょう。

独学を始めるにあたって「そもそもどんな目的で学ぶのか」「どの本をどんな順番で学ぶのか」といったことを考えてから動き出すべきなのです。農作業をするときに、まず思いついて水を上げる人はいないはずです。土壌を調べ、そこで育ちやすい植物を調べ、土を耕してから種をやり、そして始めて水をやるのです。順番はとても重要です。

2.インプット

独学をする上でとても大切なことはインプットの方法です。一般に独学というと本を読むことを想定しがちですが、実際にはそんなことはありません。今の時代Youtubeのような動画コンテンツもたくさんありますし、Courseraのように大学の授業をオンラインで受けられるものもあります。

戦略やテーマに合ったインプットを適切に行うことが独学ではポイントです。知の見取り図は書籍が中心ではありますが「読む順番」も含めて紹介している点が肝となっています。

3.抽象化

抽象化とはなんでしょうか。それは、学んだことを学んだままにしておかないで「その意味」を考えることです。例えば軍事について独学して教養を深めたとしましょう。それは、軍事にしか使えない知識ではありません。「軍団長が作った戦略を部下が間違えないように正確に指示する方法」を学んだとしたら、それは上司の考えを勘違いせずに部下に伝える方法であると言うことが出来ます。

こう考えれば、軍事のことを学んだことによって経営的な力、ビジネスに活かせる力に変えることも可能です。このように学んだことをそのまま覚えるのではなくて、抽象化して理解することでより価値のある知識に変えることができるのです。

4.ストック化

独学して単に頭の中に知識を入れておくだけでは、早晩全て忘れ去ってしまうでしょう。人間の記憶力というのは非常に弱いからです。そのため、独学を通して学んだことについては積極的にメモに残すことをおすすめします。しかも、後からどこからでも見返せるようにデジタルな形で保管することが望ましいでしょう。

 

教養を広げよう、独学をしよう

 

新しいことを学ぶこと自体はそれだけで楽しいことです。しかも楽しいだけではなく、上記のようなポイントを抑えれば自分の人生にも価値を提供してくれます。こんなに素晴らしいことはあるでしょうか。何歳になったからといって学びが終わるわけではありません。

また、一つの分野を修めているからといって他の分野に手を出してはならない道理もありません。むしろ、自分の専門性を持った上で広く学ぶことがその掛け合わせによって新たな知を生み出すものです。人生を豊かにするような教養を身に着けていきましょう。

連載:人生百年時代の独学の価値と方法
vol.1なぜ今独学なのか? 4つの社会的要因から独学と教養の価値を考えよう
vol.2 あなたは独学に必要な4つの視座を持っているか:戦略、インプット、抽象化、ストック vol.3人生百年時代の教養:独学に戦略が必要なのは「時間とインプット方針」が重要だから
vol.4教養を身につけるための独学におけるインプットの重要性
vol.5独学の肝は、学んだ知識を「抽象化」して「異文脈適用」させるところにある

 

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