教養を身につけるための独学におけるインプットの重要性

独学をするために大事なのは適切なインプット対象を見つけること。知の見取り図としてはもちろん書籍をオススメしますが、他にもたくさんの方法があります。テレビにラジオ、実は日常生活にも候補は沢山あります。

この連載について

知の見取り図は「何かを学びたいと思ったとき、その一歩目になる場所」を目指しています。とりわけ信頼できる学知においてそうです。しかし、知の見取り図を使うときは多くの場合が教養を身につけるための独学になると思います。人に教えてもらえるような環境とは違う中で、何をどんな風に学んでいくのか。そんな「独学」についての連載【人生百年時代の独学の価値と方法】をしていくことにしました。

この連載の初期は山口周さんの「独学の技法」という本を下敷きにしていきます。2017年11月に出たばかりの本であること、またその内容が一般的な独学の本よりもはるかに構造化されていることが理由です。連載の続きを待っていられないという方は是非書籍を購入して読んでみてください。

連載:人生百年時代の独学の価値と方法
vol.1なぜ今独学なのか? 4つの社会的要因から独学と教養の価値を考えよう
vol.2 あなたは独学に必要な4つの視座を持っているか:戦略、インプット、抽象化、ストック vol.3人生百年時代の教養:独学に戦略が必要なのは「時間とインプット方針」が重要だから
vol.4教養を身につけるための独学におけるインプットの重要性
vol.5独学の肝は、学んだ知識を「抽象化」して「異文脈適用」させるところにある

 

実は多様なインプット

多くの人が、独学をしようと考えた時に本屋に向かうのではないでしょうか。一生を掛けても読み終わることのできない膨大な知の集積、そこには先人の知恵が、誰かが何年も何十年も考え調べ研究した成果がまとめられています。

知の見取り図ももちろん本での学びを重視しています。様々な専門家が理論物理学から哲学、考古学に社会学まで広く本を紹介してくださっています。しかし、と同時に様々な学び方があることも事実です。

例えばテレビ、ラジオ、新聞に雑誌といった普段目にしているようなものもいつでも教養を学ぶためのインプットソースに変わります。美術史を学ぼうと思い立ってテレビの番組欄を見てみたり、雑誌を調べてみたら実はたくさん美術やその歴史についてのコンテンツがあります。

それだけではありません。Youtubeで美術史と調べてみれば様々な動画を無料で見ることが出来ますし、映画やドキュメンタリーにもそれに関わる様々なコンテンツがあります。

更に言うならば、あなたの身の回りにある美術館も(例え小さなものであれ)間違いなく学びの場として素晴らしい機会です。パンフレットなどが配布されていたり販売されていたりするケースもありますから、薄くて読みやすいところから美術に親しむことが出来るでしょう。

プログラミングなどだと、いまは沢山のオンライントレーニングサービスがありますよね。初めてプログラミングを学ぶ人は本でやるよりも実際に手を動かすことが大事ですから、そういう学び方が当たり前になってきた現代に生まれたことは大きなチャンスでしょう。

インプットの質は重要

そのように、多様なインプットソースがあるとは言え、同時に大切なのはそれらの質の担保になります。ネットで調べた記事を読んで学んでみても、それを書いている人がどれほど信頼出来る人なのかというのはわかりません。もしかしたらとんでもない嘘が書いているかもしれません。

Youtubeなどの動画も、誰が作っているのかはきちんと確認する必要があるでしょう。大学などが監修に入っていれば一定程度の信頼を置くことが出来ることは間違いありません。

知の見取り図は、少なくとも大学院以上のレベルの人が本棚を書いています。ご自身の専門分野の本しか紹介していませんので、最低限の保証は十分にされています。中には大学教授の方もいますから、安心して読み始めることができます。

そういう意味では、書籍というのは一定程度の信頼が出来ます。そもそも、素人が本を出そうとしても許可するような出版社はありませんし、また内容に間違いなどがないかを編集者がきちんとチェックをしますから。もちろんインターネットにも沢山信頼できる情報があることは間違いないのですが、誰かがチェックした内容かどうかというのは重要でしょう。

自分という媒体

更に書籍の筆者である山口さんは、このようなことを述べています。それは「本や映画などあらゆる二次ソースではなく、自分自身の体験をきちんと取り込むことが大事だ」ということです。誰かが考えたことを取り込んでも、それはあくまで二次的な理解であって、その人の劣化コピー以上のものにはならない。そうではなく、自ら体験したものであればそれは他の誰も持っていない自分自身の知識なのだというわけです。

考えてみれば当たり前ですが、例えば人付き合いというのは何か本に教わって学んだものばかりではありません。人と関わる中で自然と身につけていくものです。本でいくら植物の名前を覚えるよりも、実際に植物園や森に行って直接その色を見て香りを嗅ぐことで得られる情報量ははるかに多いかもしれません。社会問題についても文字で情報を得るだけではなく実際に現場に行ってみたり、関連する活動に従事している友人や組織に話を聞きに行く方が多くを得られるかもしれません。

学びとは、テキストの中にあるのではなく常に外部の不思議に開かれた心によって見出すものでしょう。インプットの種類も質ももちろん大事ですが、学びたいという気持ちに素直に一歩踏み出してみることを知の見取り図では強くオススメします。

教養を広げよう、独学をしよう

新しいことを学ぶこと自体はそれだけで楽しいことです。新しい視点を得ることで、世界を立体的に捉えられるようになります。これまで見えなかった世界の別の顔を知ることで、もっと豊かにこの世界を生きることが出来るのです。

知の見取り図というサービスでは、考古学から理論物理学までありとあらゆる専門家が自分の分野のオススメの本を「読む順番を含めて」紹介してくれています。教養を広げたり、独学をするための大事な情報源になりますので是非チェックしてみてくださいね。
知の見取り図:http://mitorizu.jp

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vol.2 あなたは独学に必要な4つの視座を持っているか:戦略、インプット、抽象化、ストック vol.3人生百年時代の教養:独学に戦略が必要なのは「時間とインプット方針」が重要だから
vol.4教養を身につけるための独学におけるインプットの重要性
vol.5独学の肝は、学んだ知識を「抽象化」して「異文脈適用」させるところにある

 

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