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世界を彩るビッグイベント!~メディア・イベント論を考える~

2016-10-21 18:39:50 +0900written by 佐藤 信吾

ロイヤル・ウェディング、オリンピック、ワールドカップなどなど、世界の民衆を熱狂させるイベントの傍には、必ずマス・メディアの影響があります。同時に、世界中の人々が歓喜するメディア・イベントはそれだけ分析しがいがあるというものです。50年以上の研究の蓄積を概観し、インターネット世代の新しいメディア・イベントを構想していくことが必要になって来ています。なぜなら、メディア・イベントはすぐに戦争の喧伝、政治的不作為の隠ぺいなどにつながる性質も持ち合わせているからです。さぁ、深くて広いメディア・イベントの理論と実証の世界へ!

1コミュニケーション研究 第4版 ―― 社会の中のメディア

メディア・イベント論に入る前に、まずはこの本でマス・コミュニケーション論を概観しましょう。本当に全体を俯瞰できる書物なので、メディア・イベント論ではなく他の本に興味をもったのであれば、そちらに進んでいくのもいいかもしれません。一冊目としておすすめです!

2幻影(イメジ)の時代―マスコミが製造する事実 (現代社会科学叢書)

二冊目はすでに発刊から50年以上の月日が経った古典を。古典といっても、ブーアスティンの「疑似イベント論」や「観光」と「旅」の相違点についての視点などはとても勉強になります。広告やマスコミの欺瞞的価値に目を向けているのは、慧眼といっても過言でないと思います。原文も英語なので、そちらでもぜひ!

3戦時期日本のメディア・イベント

この本と『戦後日本のメディア・イベント』は、日本のメディア・イベントの実証例を分析するうえで必須となる文献です。甲子園、オリンピックなど様々な実証例が展開されています。注意したい点としては、海外の研究とその蓄積(次に紹介する文献など)で定義されているメディア・イベントと日本で定義されているそれとはかなり射程が異なっているということです。特に、マス・メディア企業(新聞社やテレビ局など)が主催、協力するイベントなどを総じてメディア・イベントとしてしまうのは問題があると考えています。その点に注意すれば、この文献を読まない意味がありません。

4メディア・イベント―歴史をつくるメディア・セレモニー

メディア・イベントというタイトルにしておいて、この本を紹介しなかったら問題があります。そのくらい重要な本です。ほぼすべての論文でこの文献の引用があるといっても過言ではないくらいの本なので、読むことをお薦めします。

5Media Rituals: A Critical Approach

なんと、ウェブ上に無料公開されています!ぜひ、手に入れてみて下さい。という話はさておき、この本を最後にしたいと思います。クドリーは現代のメディア・イベント論系で最も評価の高い研究者だといえるでしょう。「メディア儀礼」「メディア巡礼」など、彼の理論の大方を見ることのできるこの本がおすすめです!!

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